実在する車をモデルにした日本生まれのミニカーブランド「トミカ」。その多くの商品には、本物の車に対して何分の1の大きさかを示すスケールが表記されています。
ただ、トミカは車種やシリーズごとにスケールが異なるため、「トミカは本物の何分の1」とまとめることができません。
そこで今回は、トミカのスケール(何分の1か)をシリーズ別に解説します。さらに、トミカならではのサイズの特徴や、スケールの確認方法、遊び方のコツもご紹介します。
「トミカってどのくらいの縮尺なんだろう?」という素朴な疑問をお持ちの方から、お子さんに「このトミカって本物はどれくらいの大きさなの?」と聞かれて答えが知りたい親御さん、鉄道模型のレイアウトやガンプラなどのスケールモデルと組み合わせて情景を楽しみたい方まで、ぜひ参考にご覧ください。
目次
トミカは本物の何分の1スケール?
「スケール」とは、実際の車の大きさに対してミニカーが何分の1のサイズかを示す縮尺のことです。トミカをはじめ、ミニカーの世界では「1/12、1/18、1/24、1/43、1/64」が主流のスケールとなっています。
一説によると、これらの縮尺の発端は鉄道模型の存在が大きく関わっていると言われており、鉄道模型の付属品として、自動車や街の風景を再現するために使われ始めたのがルーツだとされています。
そのため、ミニカーはジオラマ(情景)のスケールと合っているか?という点がとても大切な要素で、車ごとにスケールがバラバラだと、車同士のサイズ感や、情景パーツと車のサイズ感がおかしくなってしまうのです。
では、トミカは何分の1スケールなのでしょうか?
答えは「シリーズや車種によって何分の1か異なる」です。一部のシリーズを除き、トミカのスケールはバラバラで、統一されていません。
トミカのスケールはなぜバラバラなの?
トミカのスケールがバラバラなのは、子ども向けのシリーズから大人向けのシリーズまで幅広く商品が展開されており、遊び方や楽しみ方によって、それぞれ求められるスケールが異なるからです。
特に子ども向けのトミカは、スケールの統一感よりも子どもの手で安全に遊べるサイズ感にこだわっています。そのため、定番スケールの枠に収まらず、車種ごとにスケールが異なっているのです。
【人気車種のスケール例】
トヨタ アルファード(No.12):1/65
ホンダ N-BOX(No.114):1/58
ダイハツ ロッキー パトロールカー(No.81):1/61
日立建機 ホイールローダ ZW220(No.71):1/110
スケールが統一されているシリーズも
とは言え、トミカの中でも「トミカプレミアム」や「トミカリミテッドヴィンテージ」では、スケールが1/64に統一されています。
これらのシリーズは手に持って遊ぶというより、ショーケースやジオラマに飾ったり、車両同士のサイズ差を実感したりと、コレクター的な楽しみ方を求める大人向け商品だからです。
ちなみに最近では、この1/64スケールがトミカだけでなくミニカー業界全体でも人気となっており、ジオラマや情景パーツも豊富に売られています。
かつては、実車の精密なディテールが再現しやすい1/18スケールや1/43スケールが主流でしたが、大きすぎて置き場所に困ることがありました。しかし、1/64スケールならコンパクトで場所を取らず、価格も手頃ですし、またサイズも小さすぎず細かな部分まで楽しめる絶妙なサイズ感なのです。
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トミカのスケール確認方法|何分の1かを調べるには?

手元にあるトミカのスケールの確認方法ですが、まずチェックしたいのが車体の裏面です。多くのトミカには、底面に「S=1/〇〇」という表記があります。例えば「S=1/64」と書かれていれば、実車の64分の1サイズという意味です。
ただし、古いモデルや一部の車種ではスケール表記がない場合も。その場合は、パッケージや公式サイトを確認するとスケール情報が載っていることがあります。
それでも表記が見つからない時は、実車のサイズと比べておおよそのスケールを推測したり、ファンサイトを参考にしてみたりしましょう。
【スケールの計算方法】※単位を合わせてくださいね。
実車のサイズ(mm) ÷ トミカのサイズ(mm) |
【シリーズ別】トミカのスケール一覧

トミカには、定番の「赤箱」や大人向けの「トミカプレミアム」など、さまざまなシリーズがあります。ここでは、主要シリーズの特徴とスケールの傾向をご紹介します。
トミカのシリーズ | スケール統一 | スケールの傾向 |
---|---|---|
通常トミカ(赤箱) | × | 1/50〜1/100超 |
トミカプレミアム | × | 1/50~1/70程度 |
トミカプレミアムRS | ⚪︎ | 1/43で統一 |
トミカリミテッド | × | 1/50〜1/70程度 |
トミカリミテッドヴィンテージ | ⚪︎ | 1/64で統一 |
トミカリミテッドヴィンテージNEO | ⚪︎ | 1/64で統一 |
ドリームトミカ | × | 表記なし |
黒箱/青箱 | × | 1/40〜1/100超 |
通常トミカ(赤箱)の縮尺
全国の玩具店や量販店で販売されているスタンダードなトミカシリーズは、赤い箱に入っていることから「赤箱」と呼ばれています。
先ほどもお伝えしたように、この赤箱シリーズは主に子どもを対象としたトミカなので、子どもが手に持って遊びやすいサイズ感であること、そして、箱に入るサイズにすることが優先されています。
そのため、乗用車で1/50〜1/70程度、バスやトラックのような大型車両で1/100〜1/170程度と、車種によってバラバラです。大型バスと軽自動車がほぼ同じくらいのサイズになっているので、車両同士の大きさ比べをしたり、ジオラマに飾ったりといった楽しみ方は不向きです。
トミカプレミアムの縮尺
2015年に登場した「トミカプレミアム」は、赤箱よりもリアルな造形や塗装にこだわった大人向けの上位モデルシリーズです。乗用車だけでなく、スポーツカーや戦車、航空機など、幅広く商品展開されています。
トミカプレミアムのスケールも統一されておらず、1/50〜1/70程度が中心となっています。
ただし、人気の高い名車やスーパーカーが展開されている「トミカプレミアムRS」という派生シリーズについては、1/43スケールに統一されています。
トミカリミテッドの縮尺
2001年から2013年まで展開された「トミカリミテッド(TL)」は、通常のトミカをベースにリアルな塗装やホイールで仕上げた大人向けシリーズです。
スケールは統一されておらず、1/50〜1/70程度で車種ごとに設定されています。
トミカリミテッドヴィンテージの縮尺
「トミカリミテッドヴィンテージ(TLV)」は、1950年代〜60年代の日本車を中心にラインナップされ、2004年から販売されている大人向けの本格派シリーズです。
このシリーズはすべて1/64スケールで統一されているので、車種によるサイズ差もそのまま再現されています。
トミカリミテッド ヴィンテージNEOの縮尺
「トミカリミテッドヴィンテージNEO」は、1970年代以降の車種を対象としたトミカリミテッドヴィンテージの派生シリーズです。消防車など乗用車以外の車両やマニアックな車種がラインナップされていたり、開閉ギミックを搭載した車両もあったりと、コレクター人気の高いシリーズとなっています。
このトミカリミテッドヴィンテージNEOも、TLVと同じく1/64スケールで統一されています。
初期トミカ(黒箱)の縮尺
1970年代〜80年代初期に販売されていた初期トミカは、黒い箱に入っていたことから「黒箱」と呼ばれています。希少価値が高く、コレクター市場でも人気です。
スケールは1/59〜1/65が中心で、車種によっては1/43〜1/100程度まで幅があるのが特徴。赤箱同様に箱の大きさに収まることと持ちやすさを重視しているため、スケールは統一されていません。
外国車シリーズ(青箱)の縮尺
1976年〜1981年に販売されていた外国車シリーズは、フェラーリやポルシェなど海外の名車をモデル化したラインナップです。青を基調とした箱で売られていたことから、「青箱」と呼ばれています。青箱シリーズは輸出がメインで国内での流通量が少ないこと、日本製が多いことなどから、黒箱よりも希少価値が高めとなっています。
スケールは統一されておらず、中心は1/59〜1/70、モデルにより1/40台〜1/100超まで存在します。外国車は車体が大きいので、赤箱や黒箱よりも小さめのスケールが採用されているのが特徴です。
ドリームトミカ(キャラクタートミカ)の縮尺
アニメ・映画・ゲームとコラボした「ドリームトミカ」シリーズは、作品中に登場する乗り物や、キャラクターのイメージを元にデザインされたオリジナルカーが多数展開されているシリーズです。エンタメ業界にとどまらず、企業や団体のイメージキャラクターカーなども発売されています。
ドリームトミカは、そもそも実物の車が存在しないケースが非常に多いので、基本的にスケール表記がありません。厳密なスケール感よりも、キャラクターらしさやデフォルメ表現が優先されています。
スケールを感じてトミカを楽しもう
今回はトミカのスケールについてご紹介しました。
トミカプレミアムやトミカリミテッドヴィンテージのようにスケールが揃っていると、車同士のサイズ差がリアルに感じられますし、整然と並べたときの見た目もスッキリします。さらに、ジオラマ映えも抜群です。
一方、子ども向けの赤箱トミカやドリームトミカはスケールがバラバラですが、「このトミカは本物の何分の1くらいだろうね?」「軽自動車とバスが同じくらいの大きさだけど、本物の車はどっちが大きいと思う?」といった会話の中で、実際の車のサイズとミニカーを比べながら、考える力や観察力を育てるきっかけにもなります。
お気に入りの1台を集めるもよし!シリーズで並べて飾るもよし!スケール感を意識して遊ぶことで、よりトミカが好きになるきっかけになるかもしれません。ぜひ、サイズも含めて、トミカを楽しんでみてくださいね。
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