ミニカーの大きさを比較するうえで、欠かせないのが「スケール(サイズ)」です。
1/150や1/64、1/18など、スケールによってミニカーのサイズ感が大きく変わるため、コレクションの幅やディスプレイの雰囲気にも影響を与えます。
そこで今回は、ミニカーやフィギュア等のおもちゃ類・ホビー品をはじめ、幅広い品物の買取に対応してきた萬屋が、スケールごとの特徴をわかりやすく比較し、一覧表形式でご紹介します。
また、スケールと買取価格の関係性についても解説するので、ミニカーのスケールについてより深く知りたいという方はぜひ参考にしてください。
ミニカーのスケールについての基礎知識
ミニカーの「スケール」について、意味や仕組みを知っておくとミニカー選びがしやすくなります。ここではスケールの基礎知識を確認しておきましょう。
スケール(縮尺)実車との比率を示す単位
ミニカーにおける「スケール」とは、実車をどの程度の比率で縮小しているかを表す単位で、「1/18」や「1/64」などの表記で示されます。
例えば「1/18スケール」のミニカーは、実車の18分の1のサイズで作られているという意味であり、仮に実車が全長4.5メートルであればミニカーの長さは約25センチになるということです。
このようにスケールは、ミニカーのサイズを知るうえでの重要な手がかりとなります。
スケールの違いによってディテールの再現度や存在感、飾り方にも差が出るため、コレクションや使用目的に応じて適切なスケールを選ぶことがポイントになると言えるでしょう。
同じスケールでも車種によってサイズは変わる
同じスケールのミニカーだからといって、全てのミニカーが同じ大きさではありません。これは、元となる実車のサイズが車種ごとに異なり、それぞれの大きさを基準に縮尺しているからです。
例えば1/64スケールの場合、スポーツカーと大型トラックでは、元の車両サイズがまったく異なるため、ミニカーの全長や高さにも大きな違いが生まれます。実際にいくつか同じスケールのミニカーを並べてみると想像以上のボリューム差に驚くこともあるでしょう。
このように、ミニカーを選ぶ際はスケール表記だけでは実際のサイズ感が掴みにくいため、スケールはあくまで目安とし、車種ごとの実寸を踏まえた判断が大切です。
スケール別ミニカーの大きさ比較一覧表

スケール | およその長さ(cm) | 主なブランド・モデル例 |
1/150 | 約3〜4cm | トミーテック「ジオコレ」、バンダイ「ワーキングビークル」 |
1/87 | 約4〜5cm | シュコー(Schuco)、Herpa、Wiking |
1/76 | 約6〜7.5cm | OXFORD、REAL X |
1/64 | 約6〜7cm | トミカ、Hot Wheels、GreenLight |
1/50 | 約9〜10cm | 建設・産業車両ファン向け |
1/43 | 約10〜12cm | MINICHAMPS、ixo、京商、アシェット(国産名車コレクション) |
1/35 | 約12〜13cm | 戦車などの軍用モデルが中心 |
1/32 | 約13〜15cm | KiNSMART、Burago |
1/24 | 約18〜20cm | WELLY、JADA TOY、D1グランプリモデル |
1/20 | 約25〜30cm | EBBRO(エブロ) |
1/18 | 約25〜28cm | ignition model、AUTOart、京商、Maisto |
1/12 | 約37〜41cm | 少数の高級モデル |
1/8 | 約56〜62cm | アシェット、デアゴスティーニの組み立て済み品 |
ここからは各スケールごとの特徴やおすすめする人を紹介します。
1/150スケール
1/150スケールは、鉄道模型の規格である「Nゲージ」に合わせたサイズで、ミニカーの全長は約3〜4cmと非常にコンパクトです。
このスケールの魅力は、ミニカー単体で楽しむというよりも、鉄道模型や建物のジオラマと組み合わせてリアルな風景を再現できる点にあります。例えば、街中の交差点や駅前、建設現場などのシーンにミニカーを配置することで、情景全体が生き生きと見えるようになるでしょう。
代表的なシリーズには、トミーテックの「ジオコレ(ジオラマコレクション)」があり、商用車や緊急車両、工事車両など多彩な車種がラインアップされています。他にも、バンダイの「ワーキングビークル」も小型ながらリアルな造形で人気です。
このスケールは主に大人向けで、鉄道模型やジオラマ制作が趣味の人、リアルな都市や街並みを再現したい人に特におすすめです。
また、収納スペースを取らないうえに、価格帯も1台あたり500円〜1,500円程度と比較的手頃なため、大量に集めたい人やコストを抑えて楽しみたい初心者にも向いています。
1/87スケール
1/87スケールは、鉄道模型の規格である「HOゲージ」と呼ばれるサイズに合わせて作られることが多く、全長はおよそ4〜5cmです。
このサイズは日本国内よりも欧米での普及率が高く、ジオラマ文化が根強いドイツやアメリカを中心に多くのモデルが発売されています。
代表的なブランドには、ドイツの「Herpa」や「Wiking」「Schuco」などがあり、実在の商用車やトラック、緊急車両などをリアルに再現しているのが特徴です。
小型ながらも非常にリアルな仕上がりで、建物や鉄道と一緒に情景ジオラマとして楽しみたい人から人気があります。また、スペースを取らずに複数並べられるため、限られた場所でコレクションを楽しみたい人にも向いているでしょう。
価格帯は1台あたり800円〜2,000円前後が中心で、完成度に対して比較的リーズナブルな価格で手に入るのも魅力のひとつです。
1/76スケール
1/76スケールは、イギリスで一般的な鉄道模型の規格「OO(ダブルオー)ゲージ」に合わせたサイズであり、ミニカーの全長は約6〜7.5cmほどです。
1/87スケール同様に日本ではややマイナーですが、イギリスをはじめとする欧州圏ではジオラマや街並みの再現に欠かせないスケールとして広く知られています。
代表的なブランドには、「OXFORD」があり、ロンドンバスやクラシックな商用車のモデルが多いのが特徴です。また、REAL Xの一部シリーズもこのスケールで展開されており、手頃な価格でディテールにこだわった製品が楽しめます。
このスケールは、イギリス車や欧州モデルを集めたい人、鉄道ジオラマにリアリティを加えたい人、そして小さめでも造形にこだわったミニカーを求める人におすすめです。
価格帯は1,000円〜2,500円程度が中心で、手頃ながら高品質な製品が多いため、コレクションの入門にもぴったりだと言えるでしょう。
1/64スケール
1/64スケールは、ミニカーの中でも最も流通量が多いサイズであり、全長は約6〜7cmです。このスケールはコンパクトながらしっかりとした造形で、子どもから大人まで幅広い層に人気があります。
有名なブランドとしては、日本の「トミカ」シリーズやアメリカの「Hot Wheels」、リアルな車種を揃える「GreenLight」などがあり、どれも人気です。さらに、コンビニ限定で販売された「京商1/64 サークルKサンクス/ファミリーマート限定品」も、ミニカーコレクターの間では高い評価を得ています。
このスケールが向いている人は、子どもと一緒に遊びたい方、限られたスペースでコレクションを楽しみたい方、またはコスパ良く種類を揃えたい方です。
ちなみに価格帯は新品で300円〜1,500円程度が一般的ですが、限定品や廃盤モデルは中古市場で数千円に上がることもあるでしょう。
1/50スケール
1/50スケールは、主に建設機械や大型トラックなどの働く車を中心に発売されているスケールです。
全長は約9〜10cm程度とコンパクトながらも、車両の細部まで精密に作られており、アームの可動や荷台の傾きなど、実車さながらのギミックを備えたモデルも多く見られます。
このスケールは、商用車や建設車両が好きなコレクターからの人気が高いのはもちろん、実際に建設業・運送業に従事する方が、自社の所有車両モデルを記念に飾るケースも少なくありません。
価格帯は2,000〜6,000円前後が中心ですが、精密な金属製モデルや海外メーカー製品では1万円を超えることもあります。
1/43スケール
1/43スケールは、もっとも多くのブランドから展開されているサイズで、ミニカーのスタンダードサイズだと言っても過言ではありません。
全長は約10〜12cmほどと、大きすぎず小さすぎず、飾りやすさとディテール再現のバランスが非常に優れています。
代表的なブランドには「MINICHAMPS」「ixo」「京商」などがあり、国産車・輸入車・クラシックカー・レースカーなどあらゆるジャンルの車両が揃っているため、選びやすさが魅力です。
また、定期刊行誌として人気を集めた「アシェット 国産名車コレクション」シリーズもこのスケールを展開しており、1/43スケールが多くの人に親しまれているサイズであることがうかがえます。
このスケールは、本格的にミニカー収集を楽しみたい方や、好きな車種をシリーズで揃えたい方におすすめです。
価格帯としては、量産品なら2,000〜4,000円程度、限定品や高精度モデルでは5,000〜1万円を超えることもあり、予算に応じて選択肢が広い点も魅力の一つだと言えるでしょう。
1/35スケール
1/35スケールは、全長およそ12〜13cmで、ミニカーとしてはやや大きめのサイズ感です。
一般的な乗用車のモデルはあまり展開されておらず、主に戦車・装甲車・軍用トラックなどのミリタリーモデルに特化しています。
有名なブランドとしては、「タミヤ」や「ドラゴンモデルズ」などのプラモデルメーカーがあり、単体の車両だけでなく、兵士のフィギュアや情景パーツと組み合わせてジオラマ化する楽しみもあります。
また、一般的なミニカーとは違って、組み立て式・塗装前提であることが多く、模型としての自由度があるのも魅力の一つです。
このスケールは、ミリタリーファンはもちろんのこと、自分で作って飾る楽しみを味わいたい方にも向いています。
価格帯はプラモデルキットで1,500円〜4,000円前後が中心ですが、完成品や限定仕様になるとさらに高額になることもあります。
1/32スケール
1/32スケールは、全長約13〜15cm程度で、ミニカーの中ではやや大きめの部類に入ります。
一般的なミニカーとしては珍しいサイズですが、子ども向けの玩具やギミック付きのモデルで多く採用されているのが特徴です。
代表的なブランドとしては、アメリカの「KiNSMART」やイタリアの「Burago」が有名で、手頃な価格帯でスポーツカーやスーパーカーを中心にラインアップを展開しています。
このスケールは、親子でミニカーを楽しみたい方や、気軽に飾れるモデルを探しているライト層におすすめです。
価格帯はおおよそ1,000円〜2,500円程度と手頃なのも魅力の一つではないでしょうか。
1/24スケール
1/24スケールは、全長およそ18〜20cmと存在感のあるサイズで、見た目の迫力とリアルな造形の両方を楽しめるスケールです。
例えば、コンパクトカーでも手のひらより大きく、ミニバンやスポーツカーなどではかなりボリュームが出るため、インテリアとして飾るにも見映えがします。また、可動ギミック(ドア開閉、ボンネット可動など)を備えているモデルも多く、遊び心を感じさせるディテールも魅力の一つです。
主なブランドは、「WELLY」「JADA TOY」「Maisto」などがあり、いずれも比較的手頃な価格で精巧なミニカーを提供しています。
このスケールをおすすめする人は、リアルさと迫力の両立を求める大人のコレクター、またはミニカーを飾って楽しみたい派の方です。
価格帯はおおよそ2,000円〜4,000円前後が中心ですが、限定品や特注モデルになると5,000円以上になることもあります。
1/20スケール
1/20スケールは、全長およそ25〜30cmほどと大きめで、ミニカーというよりスケールモデルや展示用模型として扱われることが多いサイズです。
特にF1をはじめとするフォーミュラカーの再現モデルで多く採用されており、サスペンションやコクピット、エンジン回りまで忠実に再現されています。
ブランドとしては、「EBBRO」がこのスケールを中心に展開しており、日本のF1ファンには特になじみ深いブランドです。また、「タミヤ」などのプラモデルキットも1/20サイズで数多くリリースしています。
このスケールをおすすめする人は、フォーミュラカーやレース車両をじっくり観察・展示したい方、本格的な模型としての再現性を求めるコレクターです。
価格帯は完成品で5,000円〜1万円前後、プラモデルキットで3,000円〜7,000円程度が目安だと思っておきましょう。
1/18スケール
1/18スケールは、全長約25〜28cmと存在感のある大型サイズで、本格的なコレクターに人気の大きさです。
ボディはもちろん、内装やエンジン、サスペンションなども細部まで作り込まれたモデルが多く、ドアやボンネット、トランクも可動します。こういった精密で重厚感のある作りは、まさに実車のミニチュアと呼べるクオリティです。
代表的なブランドには、「AUTOart」「ignition model」「京商」「Maisto」などがあり、実在のスポーツカーや旧車、レースカーなどをリアルに再現したモデルが揃っています。
このスケールをおすすめする人は、じっくり飾って眺めたいコレクターや、高精度のモデルを求めるミニカーファンです。
シリーズやメーカーによって価格帯は幅広く、数千円で手に入る普及モデルから、数万円を超える高級モデルまでさまざまあります。
1/12スケール
1/12スケールは、全長約37〜41cmにもなる大型モデルで、ミニカーの中でも存在感を放つスケールです。
ディテールの緻密さはもちろんのこと、サイズの大きさを生かして、内装・外装ともに驚くほどリアルに再現されています。
このサイズでは、車種も限られており、スーパーカーや高級クラシックカー、F1などが中心です。主に「AUTOart」や「BBR」「ポールズモデルアート」などが高精度モデルを展開しています。
このスケールは、本格的なコレクションを楽しみたい上級者の方や、スペースに余裕がある環境で豪華にディスプレイしたい方におすすめです。
販売価格は高めで、一般的な完成品でも2万円〜10万円を超えることも珍しくありません。
1/8スケール
1/8スケールは、全長約56〜62cmにも及ぶ超大型のミニカーで、展示用としても目を引くモデルです。
精密なボディライン、エンジン、内装、ホイールの細部に至るまで徹底的に再現されており、まるで実車をそのまま縮小したかのような圧倒的な存在感を放ちます。
ブランドとして有名なのは、アシェットやデアゴスティーニによる分冊組み立てキットです。完成までに時間と根気が必要ですが、そのぶん完成時の達成感と愛着は格別です。
このスケールは、時間をかけてじっくり模型を作り上げたい方、または大型で高精度なモデルを飾りたい上級コレクターに向いています。
価格帯は組立総額で10万円以上になることも多く、まさにハイエンドな趣味の領域だと言えるでしょう。
ミニカーの大きさと買取価格の関係

ミニカーのスケール(縮尺)は見た目の大きさだけでなく、買取価格にも影響を与えます。ここでは、価値の違いや高額査定されやすい条件について紹介します。
大きいミニカーは高く売れる?サイズと査定額の傾向
一般的に大きいサイズのミニカーは、細部の作り込みが精密でディスプレイとしての存在感もあるため、高額査定につながる傾向があります。
特に1/18や1/12スケールのモデルは、パーツの可動域や素材の質感にこだわりが見られ、コレクター需要も高いことから買取市場でも人気です。
もちろん全ての大きいスケールが高額となるわけではありませんが、実際に私たち萬屋の買取現場においても、1/18スケールは他のサイズと比べて高額買取になるケースが多いという実感があります。
同じスケールでも価値はピンキリ
ミニカーのスケールが同じであっても、買取価格には大きな差が出ることがあります。その理由は、ブランド力、限定性、そして商品の状態といった要素が深く関係しているからです。
例えば、同じ1/64スケールのミニカーでも、一般的な量産品と、オートアートやイグニッションモデルのような高級ブランドが手がけるものとでは、再現度や素材の質感に大きな差があります。
さらに、ミニカーの保存状態も非常に重要で、外箱の有無や傷・汚れの有無など、新品に近い状態であれば、査定額が大きく上がる可能性があるのです。
つまり、スケールはあくまでサイズの目安であり、それだけで価値は決まりません。同じ縮尺であっても、「どこのメーカーが作ったか」「どんな背景のある商品か」「どれだけ状態が良いか」が買取価格を左右する大きなポイントになるのです。
関連記事:「ミニカーのサイズ一覧と人気のスケールを紹介!歴史・種類・トレンドもまとめて解説」
まるごと買取!各種ミニカーの査定依頼はぜひ「萬屋」へ!

萬屋では、ミニカーやフィギュア、ガンプラ、トレカ、ゲーム機等のおもちゃ類をはじめ、時計、その他日用品やホビー品に至るまで、以下のようなお品物を幅広くまるごと買取しております!
- 各種ミニカー、フィギュア、ガンプラ、各種プラモデル、メタルビルド、ROBOT魂
- コミック、トレカ、ポケカ、各年代のゲーム機、レトロゲーム
- 釣具、家電、楽器、古着、スポーツ用品、CDやDVD、アイドルグッズ など
10店舗を展開する東北エリアにおける店頭買取、出張買取はもちろん、宅配買取では日本全国を対象に、オンラインでフィギュア等おもちゃ類と時計の買取に対応。全店舗累計で年間約20万件以上の査定実績を持つ専門スタッフが、1点からでも、箱や内容物に多少のダメージ・欠品があっても、あなたの大切なコレクションを無料で丁寧に査定させていただきます。
不用品の処分や、フィギュアやガンプラ、おもちゃ、時計等のコレクションの売却をお考えでしたら、創業20年の歴史と豊富な査定実績を誇る萬屋まで、ぜひお気軽にご相談ください!

※記事内で紹介する作品名・会社名・メーカー名・商品名・サービス名等は、それぞれ各社の商標または登録商標です。