好きなアニメ・ゲーム作品のキャラクターやロボット、車、飛行機等のフィギュアをコレクションするなら、できるだけきれいな状態で長く楽しめるように、保管する方法や場所にも気をつかいたいですよね。

そこで今回は、フィギュア等のおもちゃ類やホビー品をはじめ幅広いお品物の買取に対応してきた萬屋が、フィギュアの適切な保管方法や保管場所、収納する際の注意点等を解説します。

フィギュアの保管状況、また保管状況による劣化度合いの違いは、将来的に買取に出す際の査定額にも少なからず影響するものです。いつの間にか膨大な量になってしまったフィギュアの適切な保管方法がわからず、悩んでいるという方は、ぜひ参考にご覧ください。

フィギュアの保管方法を間違えるとどうなる？

フィギュアの適切な保管方法を紹介する前に、まずは、保管方法を間違えた場合にフィギュアがどうなってしまうのかについて、確認していきましょう。

樹脂素材を主原料とし、塗装を施して作られるフィギュアは、紫外線や高温多湿に弱い性質があります。そのため、もしも保管する場所や方法を間違えると、購入からの時間に関わらず表面塗装の変色やフィギュア本体の変形、変質などの劣化が急速に進んでしまうのです。

大切なフィギュアをきれいな状態のまま保管し、長く楽しむためには、フィギュアの性質や形状に合わせて保管場所や収納方法を正しく選択する必要があると理解しておきましょう。

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フィギュアをきれいなまま保管するためのポイント

フィギュアの基本的な性質と、適切に保管しなかった場合のリスクがわかったところで、ここからはフィギュアの保管時に意識するべきポイントについて、具体的に5つ紹介していきます。

その①直射日光と紫外線はできるだけ避ける

直射日光に含まれる紫外線には、表面の塗装剥がれやフィギュア本体の変質、型崩れなどを引き起こす作用があります。また直射日光だけでなく、蛍光灯の光にも一定量の紫外線が含まれているため、フィギュアを保管する際は日光や照明が当たる場所を避けなければなりません。

フィギュアをきれいなまま保管したいなら、直射日光の当たる窓際等を避けるのはもちろん、原則として暗い場所に保管する必要があると覚えておきましょう。

その②高温多湿を避け、通気性を確保する

先述したように、フィギュアには紫外線だけでなく高い気温と湿度にも弱い性質があります。

高温多湿な場所に置かれると、フィギュアに含まれる可塑剤がうまく気化できなくなり、表面のベタつきや変色、塗装の剥がれ等の劣化を招くことがあります。また、温度によっては素材本体に使われている樹脂やレジンが溶けてしまい、フィギュア本体の形が大幅に崩れてしまう可能性も考えられるでしょう。

その③パーツ破損を防ぐため、緩衝材を入れる

指や髪の毛、杖、剣などの細かいパーツの先端は、保管中に折れて破損する恐れがあります。
そのためフィギュアの保管時には、外箱や収納用のボックスに入れる前に、薄い紙や気泡緩衝材を本体に巻きつけたり、仕切りとの間に入れるなどして破損対策をしなければなりません。

その④表面のホコリや汚れは掃除して落とす

フィギュア表面に付着したホコリや汚れは、保管中に塗装の剥がれやカビが生える原因となるため、保管場所へ移す前にひと通り取り除いておく必要があります。以下の一覧表に、フィギュア表面の基本的な掃除方法についてまとめましたので、参考にご覧ください。

積もったホコリを取る方法	カメラレンズのお手入れに使うエアーブロワー、またはプラモデル塗装用のブラシや化粧用のブラシ、スライムタイプのクリーナー等を使い表面を傷付けないように除去する。
ベタつきや汚れを取る方法	塗装が剥がれてしまわないように、ノンアルコールのウェットティッシュで優しく拭く。 または、柔らかくてきれいな消しゴムで優しく擦って汚れを落とす。

なお、上記の方法で掃除しても落ちない汚れや、嫌な臭いが気になる場合は、中性洗剤とぬるま湯を混ぜた洗浄液に浸け置きして水洗いするという方法もあります。フィギュアの洗い方については以下の記事で詳しく紹介しているので、こちらも併せてチェックしてくださいね。

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その⑤電池が入っている場合は取り出しておく

フィギュアのうち、一部パーツを光らせたり、武器などを動かすための電子機器や照明機器が搭載されたものには電池が入っていることがあります。電池を入れたままの状態でフィギュアを保管すると、保管中に液漏れや発熱、火災等を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。

電池が入っているフィギュアは、保管・収納する前に必ず電池を抜くようにしてくださいね。

フィギュアの保管に適した場所と収納方法

ここからは、フィギュアの保管に適した場所と方法について、具体的に紹介していきます。

保管方法については、「収納にフィギュアの外箱をそのまま使う場合」と「他の収納ボックス等を使う場合」の2パターンに分けて紹介していきますので、ご自身が所有するフィギュアの数やサイズ、状態に合わせて、どちらの方法が適しているかを考えながらご確認ください。

フィギュアの保管に適した場所について

先述したフィギュアを保管する際のポイントを踏まえると、フィギュアの保管に適した場所の条件は「直射日光や照明が当たらず、高温多湿にもなりにくい冷暗所」となります。具体例としては、自宅の押し入れやクローゼット、倉庫、トランクルームなどが挙げられるでしょう。

ただ押し入れやクローゼットの他、屋外に設置された倉庫などは密閉されているため、紫外線を遮ることはできても風通しが良くありません。フィギュアを保管する際は、除湿剤や除湿シートを一緒に入れるようにし、できれば1週間〜10日に1回、少なくとも1か月に1回を目安に扉を開けて換気し、フィギュアを保管している場所の空気を入れ替えるようにしてください。

なお定期的な換気が難しい場合や、フィギュアの保管に費用をかけられるという場合は、気温と湿度が完全管理されたトランクルームなどを利用し、フィギュアを自宅外の収納スペースへ預けるのもおすすめです。

外箱に入れてフィギュアを収納し、保管する方法

新品のフィギュアは、輸送時・陳列時に本体や付属品、パーツ等が破損してしまわないように紙製または段ボール製の外箱の中で、ブリスターと呼ばれる透明な容器で固定されています。

そのフィギュア本体と付属品が、緩衝材とともに最適な配置で納まる購入当時の箱を活用してフィギュアを保管するメリットとしては、保管中にパーツが破損したり、付属品を紛失するリスクを低減できること、また箱同士を積んで効率よく収納できることが挙げられるでしょう。

一方で、購入当時のパッケージのままフィギュアを保管することのデメリットとしては、通気性が悪く箱の内部が高温多湿になりやすいため、本体表面にベタつきや変形、変色が起こりやすいところが挙げられます。

外箱に入れてフィギュアを保管する場合は、フィギュアを湿気やカビから守るため、定期的に箱内部の空気を入れ替えて換気しなければなりません。収納場所を開放して換気するタイミングに合わせて、箱からフィギュアや付属品を取り出し、湿気を取り除くようにしましょう。

【関連記事】開封済み・箱なしフィギュアは買取に出せる？売る時の注意点やポイントも解説

なお、将来的な買取価格を上げるために新品未開封の状態で保管したいという場合は、換気のために箱を開けるのが難しくなります。ただ、新品未開封のまま長期間フィギュアを保管すると何らかの劣化が発生する可能性が高いため、劣化が始まってしまう前に、フィギュアの買取査定実績が豊富な中古品買取業者へ買取依頼することをおすすめします。

【関連記事】未開封フィギュアの買取事情を紹介！買取価格を高くするコツや下がるケースについて

収納ボックス等を使用し、フィギュアを保管する方法

購入時の箱を紛失・処分している場合や、フィギュアを飾って保管したいという場合は、市販されているケースや収納ボックス、仕切り、袋、緩衝材などを使って以下のような方法でフィギュアを保管するのが一般的です。

• 専用のコレクションケースの中にフィギュアを飾り、ディスプレイしながら保管する
• 一体ずつ緩衝材で包み、通気性が確保しやすい不織布製の収納ケースに入れて保管する
• 緩衝材や袋で包み、仕切り板を入れた不織布製・プラスチック製の箱に入れて保管する
• 小型のものは、仕切りが付いた小物入れや収納ボックス等に入れて保管する　　など

市販の収納グッズを使った保管方法のメリットは、フィギュアのサイズや収納スペースの状況に合わせて保管方法を調整しやすいところにあります。一方でデメリットとしては、購入時の箱に比べるとダメージに弱くなるところ、また将来的に買取に出す際に「開封済み・箱無し・欠品アリ」という判断になり、未開封品と比較すると査定額が下がってしまうところが挙げられるでしょう。

【関連記事】フィギュアは箱無しでも売れるの？買取可否や箱の有無による相場の変化を解説

将来的に買取に出す予定があるのか、ご自身が確保できる収納スペースがどのくらいなのか等をしっかり検討した上で、フィギュアの保管場所や方法を選択するようにしてくださいね。

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