精巧に作られた小さなクルマ「ミニカー」は、コレクターから子どもたちまで幅広い層に愛され続けています。
そんなミニカーのサイズにはなぜ様々な種類があるのか、どのようにしてそのサイズが決められているのかをご存じでしょうか?
本記事では、ミニカーのサイズが決まっている理由や代表的なサイズ、ミニカーの歴史から現在のトレンドまで紹介します。
あなたにぴったりのミニカーサイズを見つけて、コレクションの世界をもっと楽しみましょう!
目次
ミニカーのサイズはなぜ決まっているの?
ミニカーはただの小さな車ではありません。実は「サイズ(スケール)」という明確な基準に基づいて作られています。ではなぜサイズが決まっているのでしょうか?ここでは、ミニカーの歴史やスケールの概念、サイズが重要視される理由について詳しく解説します。
ミニカーの誕生とその歴史
ミニカーの起源は20世紀初頭にまでさかのぼり、当初は鉄道模型の付属品として作られた簡素な車両模型がはじまりです。
初期のミニカーはブリキ製で、手作業による製造が中心だったため、どこか素朴で温かみのある造形が特徴でした。
そして第二次世界大戦後には、工業技術の発展に伴いより精密でリアルな表現ができるようになりました。この頃にダイキャスト製のフォードT型モデル(全長約50mmの小さなもの)が大量生産されるようになります。
その後も1950年代にはイギリスの「マッチボックス」シリーズが登場し、手のひらサイズのミニカーとして世界的な人気を博します。日本でも1970年に登場した「トミカ」が爆発的なヒットとなり、ミニカー市場は一気に広がりました。
スケールという考え方とは?
ミニカーにおける「スケール」とは、実車との縮尺比率を示すもので、たとえば「1/64」と表記されていれば、実車の64分の1のサイズで作られていることを意味します。
このスケールという概念は、もともと鉄道模型の分野で用いられていたものが広まり、ミニカーの世界でも規格の統一に大きく貢献してきました。
そして現在では、多くの製品パッケージや商品説明にスケールが明記されており、購入時の重要な判断材料となっています。
また、こうしたスケールの統一があるおかげで、異なる車種やメーカーのミニカー同士でもサイズに一貫性が生まれ、コレクションや展示を美しく揃えて楽しむことができるのです。
ミニカーのサイズ(スケール)の種類

ミニカーにはさまざまなサイズ(スケール)が存在します。ここでは、サイズごとの違いや、メーカーごとのサイズ展開について解説します。
代表的なスケール一覧
スケール | 全長目安 | 特徴・ポイント | 主な用途・対象 |
1/18 | 約25〜30cm | 精巧な作り。ドア・ボンネット開閉や可動ギミックあり。高価格帯であることが多い。 | 観賞用、大人のコレクター向け |
1/24 | 約18〜20cm | 比較的精密な作りかつ、サイズ的にも飾りやすい。プラモデル化も多い。 | 初級〜中級コレクター、模型趣味層 |
1/32 | 約13〜15cm | 簡単なディテール。プルバックミニカーでも採用されるサイズ。 | 子ども向け玩具 |
1/43 | 約10〜12cm | 世界標準サイズ。専用ケース付きが多く、飾りやすい。 | 国内外のコレクターに人気 |
1/50 | 約9〜10cm | 建機やトラックなどのミニカーでよく使われるスケール | 建設・産業車両ファン向け |
1/64 | 約6〜7cm | トミカやホットウィール。手頃で集めやすい。 | 子どもやライト層〜幅広い層に人気 |
1/87 | 約4〜5cm | 鉄道模型(HOスケール)と合わせて使える。 | ジオラマ用途、鉄道模型ファン向け |
代表的なミニカーのスケールは、「1/18」「1/43」「1/64」の3つです。
1/18スケールは約25〜30cmと大型で、ドアやボンネットが開閉する可動式のモデルも多く、実車の精密な再現を楽しめる本格派向けです。
一方、1/43スケールは約10cmとコンパクトながら、造形のバランスがよく、世界中で広く流通している標準サイズとして知られています。
そして、約7cmの1/64スケールは、トミカやホットウィールなどで親しまれており、子どもから大人まで幅広い層に人気です。
その他にも、1/24スケールのバランス型モデルや、鉄道模型とスケールを合わせやすい1/87スケールなど、ニッチなサイズも存在します。
メーカーごとのサイズ展開の傾向
メーカー名 | 主なスケール | 特徴・傾向 | 主なターゲット層 |
トミカ | 1/64 | 国産車中心で親しみやすく頑丈。子ども向けの定番ミニカー。 | 子ども〜入門コレクター |
ホットウィール | 1/64 | カラフルで奇抜なデザインが多く、遊び心重視。 | 子ども・ライトユーザー |
ミニチャンプス | 1/43・1/18 | 実車再現度が高く、モータースポーツ系にも強い。 | 大人のコレクター |
オートアート | 1/18 | 高精度・高価格。ドア開閉など可動ギミックも豊富。 | 上級コレクター・観賞用志向者 |
(共通傾向) | メーカーにより異なる | 年齢層・用途・価格帯に合わせてスケールを設計している。 | 各層に合わせた展開あり |
ミニカーはメーカーごとに得意とするサイズやスタイルが異なり、それぞれのブランドの個性がはっきりと表れるのが一般的です。
たとえば、日本を代表する「トミカ」は主に1/64スケールを採用しており、子ども向けの手軽な玩具として長年親しまれています。
同じく1/64スケールを中心に展開する「ホットウィール」は、アメリカ発のブランドで、カラフルでユニークなデザインが多く、デザイン性や遊び心に富んだラインナップが魅力です。
一方、「ミニチャンプス(Minichamps)」は1/43や1/18スケールを主軸とし、リアルな造形や塗装で大人のコレクターから高い評価を得ています。
「オートアート(AUTOart)」もまた、1/18モデルを中心に展開しており、様々なブランドの中でもより精密なディテールやギミックが再現されていることから高級志向コレクターに人気です。
ミニカーのサイズの選び方

ミニカーを集める楽しさのひとつは、自分に合った「サイズ」を選ぶことです。飾る場所やコレクションの目的、ブランドの好みによって、最適なスケールは変わってきます。ここでは、サイズ選びのポイントを目的別に紹介します。
コレクションの目的に合わせて選ぶ
ミニカーのサイズ選びは、コレクションの目的によって大きく変わります。
たとえば、じっくり眺めて楽しみたい方には、細部までリアルに作り込まれた1/18や1/43スケールがおすすめです。1/18や1/43スケールなら内装やエンジンルームまで再現されたモデルも多く、満足度の高い鑑賞ができるでしょう。
一方で、数を集めてずらりと並べたい人には、1/64スケールのようなコンパクトサイズが適しています。特に、写真撮影やジオラマ制作を楽しむ場合は、よりリアルな世界観を演出するためにもスケールを統一した方が良いでしょう。
また、ミニカーを資産やコレクション投資として考えるなら、需要が高く市場価値が安定しているスケール(例:1/43)を選ぶのも一つの方法です。
<h3>飾るスペースに合わせて選ぶ</h3>
ミニカーには1/18や1/43、1/64などさまざまなスケールがあり、それぞれサイズが大きく異なります。そのため、ミニカーを飾る際には、展示スペースとのバランスを考えてサイズを選ぶことも大切です。
たとえば1/18スケールのミニカーは、精巧な作りかつ迫力があるサイズ感で見応えがありますが、そのぶん場所を取るため複数台を飾るには広めのスペースが必要です。
一方、1/64スケールであれば小さくコンパクトなため、限られたスペースでも多くのコレクションを並べて楽しむことができます。
ただしサイズに関係なく、バランスよく飾らなければ散らかった印象を与えたり、コレクションの魅力を十分に引き出せないことがあるかもしれません。
そうならないよう、飾りたい場所の広さや収納方法をあらかじめ考えておくようにしましょう。
関連記事:「ミニカーの飾り方&収納アイデアを紹介!おしゃれに魅せるディスプレイ術と注意点まとめ」
好みのブランドやシリーズで選ぶ
ミニカーを選ぶ際は、自分の好みに合ったブランドやシリーズから選ぶのもおすすめです。
多くのメーカーは特定のスケールに特化しており、たとえばトミカは1/64、ミニチャンプスは1/43、AUTOartは1/18を中心に展開しています。そのため、好きなブランドがある場合は、おのずと選ぶスケールも決まってくるでしょう。
また、F1カーやクラシックカー、国産旧車など特定のテーマで集めたい場合は、その車種が多く展開されているスケールを選んでみてください。
たとえば、F1カーを集めたいなら1/43、国産旧車が目的なら1/64が豊富といったように、スケールごとの特徴を知っておくと選びやすくなります。
このように、自分の好きなブランドや車種が数多くラインナップされているスケールを選ぶことで、より充実したコレクションが作れるようになるでしょう。
カスタムや改造をしたいかで選ぶ
ミニカーをカスタムや改造して楽しみたい場合、スケール選びは非常に重要なポイントです。改造のしやすさや目的に応じて適したサイズが異なるため、事前に自分のスタイルに合ったスケールを見極めるようにしましょう。
たとえば、1/64や1/43スケールは本体が比較的コンパクトで価格も手頃なため、初心者にも扱いやすく、塗装の変更や簡単なパーツ交換などの基本的なカスタマイズに向いています。また、このサイズはジオラマ用の建物や小物が豊富に揃っており、リアルな情景作りを楽しみたい人にもおすすめです。
一方、1/18スケールは車体が大きく細部まで精密に作り込まれているため、ドアの開閉や内装の作り込み、エンジンルームの再現といった本格的な改造をしたい上級者に適しています。大きなパーツは取り扱いや加工がしやすく、細部の表現にこだわりたい方にぴったりです。
このように、自分のスキルや改造の目的に応じてスケールを選ぶことで、より満足度の高いミニカー作りができるようになります。オリジナリティを追求したい方は、スケールの特性を理解したうえで選ぶとよいでしょう。
実際に乗ったことのある・乗ってみたい車で選ぶ
ミニカーを選ぶ際には、「実際に乗ったことのある車」や「いつか乗ってみたい憧れの車」を基準にするのも、コレクションの大きな楽しみ方の一つです。
思い出の愛車や夢の一台を手元に再現することで、ミニカーが単なる模型以上の存在となり、強い愛着が生まれるでしょう。
こうした特別な一台をリアルに再現したい場合には、ディテールに優れた1/18や1/43スケールのモデルがおすすめです。
これらのスケールは外観はもちろん、内装やパーツの細部まで精巧に作られているため、まるで実車を縮小したかのような所有感を味わうことができます。
また、実車オーナーが同じ車種のミニカーを所有するケースも多く、そうしたモデルは中古市場でも人気が高い傾向にあるため、資産的な側面から見ても魅力的な選び方だと言えるでしょう。
ミニカーの人気・トレンドのサイズ

ミニカーの世界では、時代とともに人気のサイズ(スケール)にも変化が見られます。国内外のコレクターの間で支持されているサイズや、最近注目を集めているスケールの傾向を知ることで、より価値あるコレクションが目指せます。
コレクターに人気のスケールとは?
ミニカーファンの間で特に人気の高いスケールは、1/43と1/18です。
1/43スケールは手頃なサイズ感ながら精巧な作りが特徴で、飾りやすさとコレクションのしやすさのバランスが取れていることから、多くのコレクターに支持されています。
一方、1/18スケールは存在感があり、ドアの開閉や内装の再現といったリアルなギミックを楽しめるため、上級者や本格派のファンに人気があります。
また、1/64スケールは価格も手頃で入手しやすく、初心者やライトユーザーにとっては最初の一台として選ばれやすいスケールです。
買取市場においては、1/18や1/43は状態が良ければ高額査定になることがあり、収集する価値の高いスケールだと言えるでしょう。
国内外で人気のあるサイズ比較
ミニカーの人気サイズは国や地域によって異なり、それぞれの住宅事情や飾るスペースの広さ、各国で展開している主力メーカーが関係しています。
日本国内では、トミカをはじめとする1/64スケールが圧倒的なシェアを誇り、コンパクトで親しみやすく価格も手頃なため、子どもから大人まで幅広い層に支持されています。
一方、欧米市場では1/43や1/18スケールが主流で、鑑賞用やディスプレイ用途としての需要が高く、精巧な造形を重視する傾向があります。
特にヨーロッパでは鉄道模型とのスケール互換性を考慮した1/87サイズも一定の人気があり、ジオラマ作成にも適しています。
最近注目されているミニカーサイズの傾向
近年、ミニカーの世界では小型サイズ、特に1/64スケールの人気が再び高まっています。
その理由は、SNSや動画サイトの影響でリアルなジオラマと組み合わせた撮影が注目されており、手軽に楽しめるスケールとして多くのコレクターが魅了されているからです。
また、住空間を大切にするミニマリスト志向や、飾るスペースを取らないコンパクト志向も追い風となり、小型サイズが再評価されていることが考えられます。
さらに、若年層コレクターの増加により、手頃な価格帯のミニカーが支持されているほか、限定スケールや人気キャラクターとのコラボモデルなど、企画性のある商品展開も話題になっている理由の一つだと言えるでしょう。
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