近年のガンプラは豊富な色展開でパーツを多色成形したり、接着剤無しでパーツを接続できる仕様になっているため、ただ組み立てるだけでも、きれいな機体を製作することができます。
しかし、ガンプラになっている機体は基本的にすべて兵器であり、ガンダムのアニメシリーズの中で戦争を繰り広げています。そのため、組み立てただけの傷一つない機体に違和感や物足りなさを感じて、ウェザリングや汚し塗装とも呼ばれるテクニックを使ってガンプラにダメージ加工をする方もいらっしゃいます。
そこで今回は、ガンプラやフィギュア等のおもちゃ類をはじめ、幅広いお品物の買取に対応してきた萬屋が、ガンプラへのダメージ加工の基本的なやり方について、解説していきます。
併せて、ダメージ加工を施した組み立て済みのガンプラは買取に出すことができるのか、またダメージ加工が買取価格に及ぼす影響についても説明していきますので、ガンプラのダメージ加工に興味がある方や、将来的に売却することを検討中という方は、参考にご覧ください。
目次
ガンプラのダメージ加工やウェザリングで表現できるのは?
ガンプラをはじめとするプラモデルへのダメージ加工とは、そのプラモデルが実際に使用された場合に受けると考えられる損傷を想定して塗装前にプラモデルを傷つけたり、塗装の工程で錆びや塗料の剥がれ等の使用環境、経年による劣化を表現するための技法・技術のことです。
ダメージ加工は、上記のような損傷や劣化を表現するための加工全般の総称ですが、主に塗装でダメージ加工を行う場合は、汚し塗装と呼ばれることもあります。ちなみに、ダメージ加工と同じ意味で使われることのある「ウェザリング」は、後述するウォッシングとほぼ同義で、風雨にさらされることによる劣化や汚れを表現するための技法ですので、注意しましょう。
ガンプラにダメージ加工、及びウェザリングを施すことで表現できることの具体例としては、以下のようなものが挙げられるでしょう。
- 地上や宇宙空間での使用、戦闘、また経年による装甲の劣化
- ビームサーベルやビームライフル等、敵のビーム兵器による攻撃痕
- 銃など、敵の物理兵器による攻撃に被弾した際の銃痕 など
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機体ダメージの原因を具体的に考えるのが、加工成功のコツ!
ガンプラにダメージ加工を施す主な目的は、戦闘機としての本物感をプラスすることなので、その機体が作中で受けるであろうダメージを想像しながら加工することが成功のコツです。
製作中のガンプラの機体が登場するアニメ作品のストーリーやバトルシーンを見返したり、思い出したりして、その機体の魅力が引き出されるダメージの再現を目指すと良いでしょう。
【ガンプラのダメージ加工】ウォッシングのやり方
ここからは、ガンプラへのダメージ加工の基本的なやり方について、順に紹介していきます。
まず、経年劣化や風雨、紫外線などにさらされることによる装甲の劣化、退色、雨だれ、錆びだれ等を表現するためのウォッシング加工は、ガンプラの表面に均一に塗料を塗ることで比較的簡単に実施できます。
例えば、錆びだれや雨だれを表現したい時は、ブラウン系塗料をガンプラ表面に塗った後、仕上げにキッチンペーパーやウエスで軽く拭き取るか、叩くようにして少しずつ塗料を除去して馴染ませると良いでしょう。また、錆びだれや雨だれと一緒に紫外線や劣化による表面塗装の色あせを表現したい時は、ブラウン系塗料の後に、ホワイト系の塗料を塗ると完成度が高くなります。
なお、塗料のうちエナメル塗料には、プラスチックをもろくする性質があります。ガンプラにウォッシング加工を施す際にエナメル塗料を使用したい場合は、必ず事前に下地を塗るようにして、下地なしでダメージ加工をする時は、水性塗料や油性塗料を使うようにしてください。
ウォッシングのダメージ加工に必要な道具の例
ガンプラのダメージ加工のうち、ウォッシングを施す場合に必要となる道具としては、塗料と溶剤、そして筆の3つが挙げられます。塗料の色はブラウン系やグレー系、ブラック、ホワイト系が、筆の太さは細筆〜中筆がおすすめですが、好みによって使い分けると良いでしょう。
【ガンプラのダメージ加工】チッピングのやり方
ガンプラへのダメージ加工のうち、経年や使用による塗装の劣化、剥がれを表現するチッピングは、主に塗装によって施すことができます。具体的には、装甲に塗膜や金属の下地があること、またその重厚感を表現するために、以下の色の塗料を重ね塗りしていくと良いでしょう。
- 金属の錆びを表すためのブラウン系塗料
- 装甲の塗膜のうち、下地の色を表すグレー系塗料
- 装甲のうち、金属の素地部分を表すシルバー系塗料
塗り方としては、市販のスポンジを小さく切ったものをピンセットでつまみ、ポンポンと叩くようにして塗料を付けていくか、ペンタイプの塗料を使って塗っていくのがおすすめです。
なおガンプラや下地塗料の色によっては透けてしまい、うまく汚し塗装できないこともありますので、チッピング等のダメージ加工を行う際は、できるだけ隠蔽力の高い塗料を選ぶようにしてください。また、よりリアルな塗装剥げを表現したい場合は、ガンプラのエッジを少し削ってみても良いかもしれません。
チッピングのダメージ加工に必要な道具の例
ガンプラのチッピング加工に必要な道具としては、金属の各層を表現するための塗料と、塗料を塗るためのスポンジやピンセット、綿棒などが挙げられます。エッジを削る場合には、これらの塗装道具に加えてホビールーターがあると便利です。
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【ガンプラのダメージ加工】物理ダメージ加工のやり方
最後に、作中で敵軍のビーム兵器や実弾兵器によって装甲に受ける物理的な損傷を表現するためのダメージ加工のやり方について、説明していきます。ガンプラに物理ダメージ加工を施す際には、まずその機種が作中で受けるであろうダメージの程度や場所、また原因となる兵器の種類を具体的に想定してから、加工方法を検討していきましょう。
例えば、ビームサーベルで切られた傷であれば、熱したカッターナイフを押し当ててガンプラを傷つけた上で、ブラックやシルバーの塗料で汚し塗装をすると雰囲気が出ます。同じビーム兵器でも、ビームライフルによる弾痕であれば、はんだごてを使ってガンプラ表面を傷つけ、塗装をしていくと良いでしょう。
対して実弾兵器による装甲の損傷は、ビーム兵器よりも破損の範囲や傷跡が大きくなると予想されます。実弾兵器のダメージ加工のやり方としては、その弾丸がどの方向から飛んできて、どのように被弾したかをイメージしつつ、ガンプラを加工していくのがおすすめです。
小さな弾丸が当たった痕であれば、ピンバイスで穴を開けたり、その周囲をデザインナイフで削ってダメージを表現します。バズーカ砲等、より高火力な砲弾が当たった痕であれば、ニッパーで大きく装甲を切り取り、状態を確認しながら少しずつデザインナイフでダメージの程度を調整したり、はんだごてを押し当てて切断面を溶かすなどすれば、ダメージを再現できるでしょう。
また、物理ダメージ加工の際には、被弾箇所に焼け焦げたような跡やスス汚れを再現できると、さらにリアルさが増します。スス汚れは、鉛筆の芯の部分を削った粉や、プラモデルのダメージ加工用に開発・販売されている粉末塗料を傷跡に付着させることで再現できますので、挑戦してみてくださいね。
なお、熱でガンプラを溶かして物理ダメージ加工をする際には、プラスチック素材を溶かす際の独特の臭いによって気分が悪くなったり、火傷をするリスクがあるため注意が必要です。
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物理ダメージ加工に必要な道具の例
ガンプラの物理ダメージ加工に必要な道具としては、カッターナイフやデザインナイフ、はんだごて、ライター、紙やすりの他、ブラックやシルバー、ブラウン系の塗料が挙げられます。
ちなみに、爆竹を使って実際にガンプラを爆破させることで物理ダメージ加工を施す方法もありますが、大切なガンプラを大破させてしまうだけでなく、火災やケガのリスクが大きい方法であるため、おすすめできません。ガンプラのダメージ加工は、安全に怪我無く楽しめる範囲で行うようにしてください。
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